トラウマ治療を受けている家族やパートナーを支えるサポーターの人たちは、恐らく優しい人達が多いんだと思う。 その優しい性格が故に、治療を受けている本人の痛みや苦しみ、不安の感情に巻き込まれてしまう事も少なくないと思う。 ベ…
冷たくなるんじゃない、境界を引くんだ③
ベラミさんのフラッシュバックはひどくなる一方で、些細な事にも過敏に反応するようになった。 「なんで私はいつも大切にしてもらえないの!」「あなたのせいでこなってるのに!」「私にきちんと謝れ!」「どうせ助けてくれないくせに!…
冷たくなるんじゃない、境界を引くんだ②
ベラミさんの許可を得て行っていたとは言え、僕が一人でカウンセリングに行った事でベラミさんの不安は大きくなっていた。 その日の夕方、ベラミさんからは「カウンセリングに行ってどうだったんですか」とラインが入る。 僕は、「それ…
冷たくなるんじゃない、境界を引くんだ①
ベラミさんのフラッシュバックが頻回するようになり、僕としてもどうしていいかわからなくなってしまった時期だった。 マチ先生に電話をかけて、ベラミさんの症状を話すと、マチ先生がベラミさんに話をして、僕一人でマチ先生のところへ…
1つの事実と2つの現実
トラウマがひどく出ている時に特に強く出る、認知の歪み。 普段なら普通に受け取る言葉も、この時は『自分に都合の悪いように』ネガティブに変換して受け取ってしまう。 ベラミさんは、調子が悪いときは、この認知の歪みがすごくひどく…
カウンセリングの後の悪夢
ベラミさんのトラウマ治療がはじまり、カウンセリングを受けた日の夜は、ベラミさんは悪夢にうなされる日がある。 カウンセリング後は、マチ先生からも「なるべく安静にして早く寝てください」と言われるくらい、カウンセリングには相当…
攻撃的なメッセージはAIに解説・翻訳してもらうと平和になれる
ベラミさんがフラッシュバックになると、決まって長文のラインが送られてくる。(しかもなぜか、そういう時は敬語で送ってくる) 内容は、大体が「自分は被害者である」「あなたのせいでこうなっている」「これ以上一緒にいる意味はない…
トラウマ治療者のパートナーとしての役割
パートナーとして支える側のサポーターは、支える「パートナー」から「親」のような立場にたたされている気になる事が時々ある。大切な存在である事には変わりないのだけど、なんとなくパートナーと言うより、家族と表現した方がしっくり…
僕は世界一の不幸者
一度フラッシュバックが出ると、数日間は症状が続くベラミさん。フラッシュバックが出たときは、僕とだけコミュニケーションをシャットダウンする。 それは、トラウマを抱えた人に多いらしく、一番近い存在にだけ感情をむき出しにしたり…
見えてる事実と見えない気持ち
ベラミさんとの関係で一番大変なのが、認知の歪みから来る「極端に偏ったとらえ方」だ。 これが、一番身近な人を敵視させる原因なのかもしれない。 普段の僕側から見ている事実と、ベラミさん側から見えいる事実が、同じ事実なのに違っ…