トラウマがひどく出ている時に特に強く出る、認知の歪み。
普段なら普通に受け取る言葉も、この時は『自分に都合の悪いように』ネガティブに変換して受け取ってしまう。
ベラミさんは、調子が悪いときは、この認知の歪みがすごくひどくなる。否定されてきた過去のトラウマや、自己否定感の強さから、素直にシンプルに受け取れなくなってしまう。
僕がベラミさんのためにと思って起こした行動すら、ベラミさんにとっては、「ただの嫌がらせ」だと思われるわけで。過剰にネガティブに脚色された現実がそこに発生する。
些細な事で口論になった時にフラッシュバックが発生すると、ベラミさんは体調を崩す。
そんな時、僕がそんな彼女を気遣って食事を作ってとしても、それを嫌味や「体調崩して動けない自分への当てつけ」だと捉えてしまう。
食事を作るという1つの事実に対して、「口論こそしたが、最低限の思いやりのつもり」という僕の考えと、「口論した後に、こんな事するのは自分に対しての当てつけだ」という真由美さんの受け取り方の2方向の考え方に分散される。
どちらも互いの思いや受取り方の違いなので、決してどちらかが間違っているわけではなく、どちらも本人にとっては紛れもない現実。
この苦しみの反比例が、更に僕らを遠くさせていってしまうのかもしれない。
つい「わかってくれるはず」って期待してしまうけど、そんな余裕があればベラミさんは今頃こんなに苦しんでないわけで。
僕自身が、「いつかわかってくれる」って期待しない事を訓練しなきゃだね。