ベラミさんのフラッシュバックが頻回するようになり、僕としてもどうしていいかわからなくなってしまった時期だった。
マチ先生に電話をかけて、ベラミさんの症状を話すと、マチ先生がベラミさんに話をして、僕一人でマチ先生のところへカウンセリングに行く事になった。
カウンセリングの中で、ベラミさんが自他の境界線が曖昧な部分があり、僕もその影響を受けてしまっている事を教えてもらった。
確かに、気付けばベラミさんの問題をどこか「僕が何とかしなきゃ」「他の人に迷惑がかからないように、僕が受け止めなきゃ」って考えて行動してるところがあった。
マチ先生からは、「Noxさん自身がベラミさんのトラウマを治療してあげようとか、責任を感じなくていいんです。そこは、私達に任せてください。」と言ってもらえた事で、肩が楽になって少しだけ視界がクリアになった気がした。
「そうだ、治療は専門的な知識を持っている専門家に任せていいんだ。」
マチ先生とのカウンセリングは、そんな当たり前の事を気付かせて、我に返らせてくれた。
ただ、そんな気付きとは裏腹に、一人でカウンセリングに行った事でベラミさんの不安は大きくなっていた。
続く